PS3がPS2ゲームの互換性を取り払うこのご時世、いよいよ完成度を上げてきているのが、Windows用PS2エミュレータ「PCSX2」。
待望の最新版「0.9.4」がついにリリースされた。
3D系ゲームも動作し始め、いよいよ完成度を上げた注目のエミュレータを最速レポート。

現在開発が進められている唯一のプレイステーション2(PS2)エミュレータ「PCSX2」が「0.9.4」へアップデートされた。
2006年秋にWindows版の「0.9.2」がリリースされ、「0.9.3」はLinux版のみのリリースだっただけに、Windowsユーザーにとっては1年以上ぶりとなる待ちに待ったバージョンアップである。

この1年の間、PCSX2チームからは定期的に開発状況がレポートされており、特に2007年夏~秋にかけては、猛烈な勢いで開発が進められていたため期待が高まっていた「0.9.4」。
互換性の向上はもちろんだが、大幅に改良されたグラフィックプラグイン(ZeroGS)や、ネットワーク機能が使用可能になるなど、話題の多いアップデートとなっている。

気になるのが、新型PSPへカスタムファームウェアをインストールすることが可能なのか、ということではないか。

結論から言えば「可能」。
バッテリーからインストーラを起動する超絶技術「Pandra’s Battery」を使うことで、旧型と同様にカスタムファームウェアを導入し、さまざまな用途に利用できる(旧型PSPと比べると実行できる自作ソフトに一部制限が出る)。
薄くて軽くて操作性抜群の新型PSPをカスタマイズして、アクティブに活用しよう。

新型PSPを改造するのに必須なのが、PSPの改造バッテリー「Pandra’s Battery」と特殊フォーマットされた「Magic Memory Stick」。
既に改造された旧型PSPがあればこの2点を作成することができるが、そのようなPSPが手近にない場合はオークションをあたるのが手っ取り早い。
今後、カスタムファームウェアの改良が行われた場合のことを考えると、改造された旧型PSPを1台キープしておくべきだろう。

いまだに旧式のMPEG-4でしかエンコードしていないケースも多いようで、それではあまりにもったいないといわざるを得ない。
せっかく時間をかけてエンコードするのだから、より高画質な動画を作成すべきだろう。

PSPの動画品質を検証するにあたり、どのクオリティを基準とするかという問題は難しい。
PSPには「UMD-Video」という規格が用意されており、映画などをUMDディスクから再生することができる。
最近は新作もほとんど見かけず、投げ売りワゴンには旧作があふれる状況となっているが、実はこの画質、侮れない。
自分で適当にエンコードした画質に比べると明らかに画質が素晴らしいのだ。
そこで今回は、この「UMD-Video」の画質を基準として、高画質PSP動画作成にチャレンジしてみることにしよう。

まずは、基準としたUMD-Videoの画像を見てみよう。
カスタムファームウェア導入済みPSPで、UMD再生中の画面をキャプチャした画像。
映画ワンダーウーマン1984吹き替えフル動画は無料で見れる?